スタッフブログ

2019.05.13

おばあちゃんのでばつく

㈱あさひ合同会計 中村

 私が高校生の時の話しです。朝起きたら片目がパンパンに腫れており、ものもらいになっていました。健康優良児だった私は学校を休むことが殆どなく、その日は突如訪れたボーナスイベントに何をして過ごすかワクワクしながら、母に今日は学校を休む!と告げました。
 すると隣で聞いていた祖母が「ありゃ、ものもらいになっとるが。でばつくしたげるけんそこに座んねえ」と言いました。でばつくって何?と思いつつも言われたとおりにします。
 祖母はおもむろに台所の普段はあまり使わない引出しから出刃包丁を取り出し、ものもらいになっている方の目前に切っ先を突きつけ、

「でばつく!でばつく!でばつく!」と唱えたのです。

 何をされたか大変戸惑いました。どうやら、ものもらいになったときのおまじないのようで、そんなの効くわけないと思っていたのですが、朝ごはんを食べているうちにみるみる腫れが引いていき、なんと完治してしまったのです!そして私は学校へ行く羽目に。
 学校で今朝のことを友人に話しても誰もでばつくを知らず、そんな簡単に治るわけない、顔が浮腫んでただけだと皆口を揃えて言います。でも私はちゃんと見たし(片目で)体験したのです!  

 先日目に違和感があり、久々にものもらいになったかなと思ったときにおばあちゃんにでばつくしてもらったことを思い出しました。この話しを会社の朝礼当番のスピーチの際にしましたが、やはり誰もでばつくを知りませんでした。調べてみると地域によってはものもらいのことをでばつくという様です。
 祖母が他界してしまったので由来などもわかりませんが、でばつくのおまじないは祖母だけが使える特別なおまじないだったのかもしれません。