役員コラム

2021.10.06

TOKYO2020 観戦!!

㈱あさひ合同会計 代表取締役 髙木 正男

TOKYO2020オリンピック・パラリンピックが閉幕した。コロナ禍における1年の延期だけでなく様々な難題の下、たくさんの努力と決意が集まって強行された大会だった。

昨年7月号で「簡素化でもオリンピックの原点さえ感じられる大会であれば。開催こそが人類の進歩と言えよう。」と記した。無観客大会は結果として選手に焦点を当て五輪の原点に返るアスリートのための大会となったのではないか。またLGBTQを公言する選手に驚き、人種・性別・言語・宗教・障害の有無などの違いを互いに認め合い多様性と調和を前面に、これからの社会にしっかりこれを根付かせ、自然なものになっていくか。これこそが今大会の開催意義に大きく関わると信じる。

ともあれテレビ観戦でもたくさんの感動をもらった。スケボー競技のように選手間でリスペクトする姿に感動したのは全く新鮮で、開催してくれたからこそ得ることができた。パラは自国開催で時差無し・日本選手の活躍、様々な要因はあるが今までこれだけ長時間見たことは無かった。多様性を認めているつもりでも、五体満足が良い・幸せ・有難いと心底では思っている自分があった。今回のパラを見て「無いもの(失ったもの)を数えず、残されたものを最大限生かす」を教えられ、考えを変えることができたと思う。

良く考えてみれば自分も障害者手帳を持つ身。パラアスリートの足元にも及ばないが、左目の視力を失い、自動車の運転を止めゴルフも諦めかけていた。しかし今は私の障害を理解し、送り迎えやらボールの行方やら全面サポートしてくれる仲間がいる。そんな仲間に支えられ年間4~5ラウンドできている現実がある。知らず知らずの間に共生を身の回りが実行してくれている。以前だったらどうだろう。変化は気付かないうちに身近に有りだした。

ほとんど無観客で行われた今五輪だが、自転車競技に絞ってチケットを手に入れたおかげで私は静岡県へ現地観戦に行けた。私の父は、高校で陸上のコーチをして前回の東京五輪に教え子が出場でき、その応援で国立競技場のスタンドにいた。私が伊豆ベロドロームにいたのは8月7日父の命日であった。たくさんのおかげや縁で私は「選ばれしもの」として一生の思い出の一つを作ることができた。