役員コラム

2020.05.07

アフターコロナ

㈱あさひ合同会計 取締役 今田 泉美

新型コロナウィルスが世界中で猛威をふるい続けています。半年前にこの状況を想像できた人がどのくらいいるでしょうか?
当初、私は中国の武漢に限定された感染病ぐらいの認識でしたし、現代の医学をもってすればワクチンや特効薬はそのうちに開発され、発症したとしてもあまり重篤にはならないのではと甘く考えていました。今や世界中が大きな困難の中にいます。

怒涛のように事態が展開し、この様は、私自身が経験したことでいえばバブル崩壊のときとよく似ています。あの時もわずか半年で、人々の価値観が180度急変したように、今はグローバル社会から、一気にどの国も鎖国せざるを得ない状態です。
他者に大きく依存していては、マスク1枚入手するのがこんなにも難しくなるとは思いもよらないことでした。災害が起きるたびに感じることですが、日常生活の基盤は脆弱なものだと知らされます。

このコロナウィルスは狡猾で非常に厄介だそうです。
ノーベル賞を受賞された本庶佑氏も「一番厳しいやり方が効果的。中途半端でダラダラやると長くなる。医療崩壊を防ぐためにも、完全外出自粛を。」と提言されました。
報道をみていると、もどかしくて仕方がありません。
リーダーが不安をあおるような発言をすべきではないという意見もあるようですが、最悪の事態を想定し、準備をしたうえで、ポジティブに粛々と対処していくのがリスクマネジメントではないかと思います。

困難はいつか必ず終わります。
いろんなことが自粛となる中、今だからこそ、できることをしていきましょう。
コロナ後の働き方のトレンドは間違いなく変わります。自分達の仕事を遂行していくのにどういう働きかたが考えられるのか、可能性を試してみるときです。
また、困難さを通らないとわかり得ない境地があります。困難から何か一つでも大切な学びをつかんで次に生かしていきましょう。
教科書にこの「コロナショック」が掲載される日がきます。
コロナ後の世界がどのように変化して、私たちの生活がどう変わっていったか、どう検証がされて、どう総括されていくのか。この時代を生きたものとして目をそらすことなく、顛末をしっかりと見届けていきたいと思います。 

(2020年4月15日現在)