役員コラム

2019.12.10

《幸せの法則》2019年の終わらせ方

㈱あさひ合同会計 取締役 今田 泉美

 2019年も残り1か月となりました。
 今年は東京オリンピックを目前にしているからでしょうか、どのスポーツを観戦しても気迫あふれる、見ごたえのあるゲームが多くありました。特に、日本中を熱くしたのがラグビーワールドカップです。その中でも、私はラグビーの福岡選手が試合前のTV番組で語った言葉がとても印象に残りました。
 「今年来年と、ラグビーを全力でやり切って、そのあとは医学の道に進みます。」
爽やかに言い切る姿に心を打たれました。

 25年以上前になりますが、父を看取ったときのことが思い出されました。後悔だけはしたくなかったので、余命宣告をされた父に全力で向き合った数か月を過ごしました。仕事をしながらの看病は限界もありましたし、生易しいことではありませんでした。でも、つらいときこそ、その渦の中に飛び込んで、全力で父を看取り、最期を送り届けてあげたいと覚悟をもって臨みました。
 次に進んでいくためには、ちゃんと「終わらせること」が大切なのではないでしょうか。
 今振り返ってみても、次への原動力になったことは間違いないと思います。

 12月は会計事務所に限らず、あらゆる業種の方にとって多忙を極めます。
 そんな中で、ぜひ1時間でもいいので、静かに今年を振りかえる時間をとっていただきたいと思います。
 手帳を振り返りながら、今年一年どういうことに取り組み、どんな成果があったか、どんな気づきがあったか・・・。嬉しかったこと、辛かったこと、誰かに言われた言葉も思い出してみてください。その時には受け入れ難かったことも、今なら少し冷静になって受け止めることができるかもしれません。

 令和という新しい元号がスタートし、働き方や価値観の多様性にも、実務レベルでの対応を迫られる一年となりました。地球温暖化の問題にも、今や無関心ではいられません。
 自分自身を振り返り、身にふりかかっている出来事の中に、何か新しい傾向が見えてきませんか?それはあなた自身にとって大切な、越えるべき課題なのかもしれません。そのことにしっかりと意識を向けて、2020年の課題を決めていただきたいと思います。

 そして、自分の人生において、今、自分はどのステージに立っているのかを見極めてください。目指すゴールは自分本位の欲望ではなく、自分自身にとって、組織にとって、社会全体にとって有益なことは何か、自分が真に求められていることは何かに思いを巡らしてほしいと思います。
 それが、あなた自身が幸せになる一番の法則なのです。

 どうか良いお年をお迎えください。