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「明るい時代まで」 木 正男
新春のお慶びを申し上げます。
なかなか明るさが見えず、心晴れやかとはいかない新年を迎えてしまいました。昨年は100年に一度と言われたリーマンショックから立ち直りの気配を感じ始めた矢先に、1,000年に一度クラスの東日本大震災に襲われ、再度厳しい時代に逆戻りした感があります。地震と津波だけであれば、大変だけれど何とかなりそうに感じました。復旧復興に国が多額の借金をしても、公共投資の経済活性化と、さらに「供給できれば必ず需要がある」という、古典的な経済のメカニズムで国内景気が回復し、現経済の悪の根源である「供給過大によるデフレ」状態から久しぶりに脱出でき、結果として借金も返済できる、というモデルが浮かんでいました。しかし、不幸にして原発事故の発生と、対処のもたつきで、さらに問題が拡大し、途方に暮れる日々となってしまいました。
製造業が国外へ脱出する原因が、円高よりも電力の安定供給が保証されない点にある、という話を聞いて企業努力を超えるものの怖さを思い知らされています。代替エネルギー開発が間に合わない間に原発を止めるということは、化石燃料による環境問題やらコスト高やら、我々の生活や産業活動に多大な負担を課せられるものです。
電力不足に円高、さらにはヨーロッパ発のソブリンリスク。世界的に見ても好材料を探しにくい年明けです。ぜひ政治には、効果が上がる政策を早く実施してもらうことを望みます。ただ、我々中小企業は、政策を当てにする経営をしてはいけません。自力で突破できる方法を何としても考えぬかないと生き残っていけない時代にあることを肝に銘じていきたいものです。
足元を見ると、この春に中小企業金融円滑化法が終了した場合、この法案のお世話になっていない事業者にとっても、一段と厳しいものが予想されます。取引先の中に、この法により延命していて回復できていない先があるのは勿論、銀行自体の内容悪化が表面化して銀行の再編がもう一段予想されることから、健全企業であっても安心できない事態が考えられます。円滑化法を引き継ぐように中小企業への「劣後ローン」の取組みも見えてきて、多少の緩和は考えられますが、リスクに備えた対応が必要だと思います。具体的なリスクが見えない時は、可能な事業者様には、とりあえず現預金をできるだけ潤沢にしておいていただきたいと思っています。
新春のコラムは、もっと明るく希望に満ちた話題にしたかったのですが、色々考えを巡らしているうちに不安なものになってしまいました。
あさひ合同会計は、今年も全力で皆様のお役に立てるよう頑張っていく所存であります。明るい時代までしっかり生き残り、幸せを感じられる日を一緒に目指しましょう。何卒本年もよろしくお願いいたします。

平成24年1月 木 正男 |

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