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はやぶさ
先日、岡山県立児童会館へ行った。小惑星探査機「はやぶさ」の映画『HAYABUSA BACK TO THE EARTH』がプラネタリウムで上映されていると聞いたからだ。宇宙の話をプラネタリウムで見るのは臨場感があって感動が一層深いものになった。
地球から約3億qの彼方にある小惑星イトカワ(長軸535m)へ行き、表面のサンプルを採取して地球に持ち帰る、という人類初の試みが「はやぶさ」のミッションだ。アポロ計画の月以外の星へは今まで片道切符の旅しかできていない人類が、初めて往復飛行をするというすごいプロジェクト。1996年に始動、2003年5月打ち上げ、2004年5月スイングバイ(地球の重力を利用して加速する、これもすごい技術)、2005年9月イトカワ到着。秒速30qで公転するイトカワから約20q離れた地点で相対的に静止して観測する。ここまでは、かなり順調に進んでいた。
1度目の降下が不調、2度目は成功したかに見えたが結果は失敗。イトカワ表面でバウンドして機体は損壊し燃料漏れをおこし、姿勢制御不能。太陽電池パネルも活用できず電池切れして交信不能。3億qも離れた宇宙空間で通信途絶は、さすがに計画終了と思ってしまう。
しかし、このチームの素晴らしさが発揮されたのはこれからだ。装置の細部まで知り尽くした人達が根気のいる作業を諦めずに繰り返したことで、45日間も行方不明となった満身創痍の「はやぶさ」に地球から新プログラムを書込み、各故障個所の復旧と帰還の準備が1年以上にわたって根気よく進められ2007年4月いよいよ地球帰還が始まった。
その後も4基エンジン全停止の大ピンチに遭遇。各基の使える部分を組み合わせて1つの機能を作る裏ワザまで駆使してエンジン再点火。2010年6月やっとのことで地球に帰還した。
帰還と言っても「はやぶさ」本体は、カプセル分離で任務完了。あとは大気圏で燃え尽きるのみでカプセルだけが着陸する。実はその直前に地球撮影を実施した。これは「はやぶさ」自身に最後に地球を見せてあげたい、という気持ちだった、という話にさらに感動が増す。
「はやぶさ」のミッション成功は、諦めない心と日本の技術力を誇りに思うとともに元気をもらえた。方向性が見えず元気の無い今の日本において唯一明るい話題は「はやぶさ」だという人が多い。年末にサンプル採取の成否が判明するが、たとえサンプルが入っていなかったとしても往復飛行だけで人類初の大成功で、すばらしいプロジェクトだ。後継ミッションにも期待が高まる。
へたな文章で偉大な活動の感動が伝わらないのは残念だが、10月末まで児童会館で上映しているので興味のある方は、ぜひご覧頂きたい。そして元気をもらって一緒にがんばりましょう。

平成22年10月
木 正男

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